本節では、オートポイエーシスの定式化においてヒントとなりそうな概念を提 示し、定式化の可能性について議論する。
前節で凡人にとってのオートポイエーシスの難解さについて記述しておきなが ら、凡人による定式化を試みるのは非常に僭越かつ無謀であるが、現時点での 凡人による理解の可能性を含むモデルを提示することに より、非凡人が凡人に理解を与える上での指針となれば幸いである。